リスティング広告の費用対効果はなぜ高い?予算の決め方とあわせて解説
Webマーケティングコンサルタント/合同会社KAIZUKA代表。マーケ担当がいないBtoB中小企業に特化し、戦略設計から少額予算からのリスティング広告・SEO・LLMO(AI検索最適化)の実行まで、提案・窓口・実行をすべて本人が担当。担当者が変わらない伴走支援を東京を拠点に全国で提供。マーケ支援12年・150社以上。

オンライン広告のなかでも比較的費用対効果がよいと言われるのが、Google広告やYahoo!広告に代表されるリスティング広告(検索広告)です。一方で「いくらから始めればいいのか」「この予算で本当に効果が出ているのか」という悩みも尽きません。
この記事では、
- リスティング広告の費用対効果がなぜ良くなりやすいのか、その仕組み
- 予算はいくらで始めるべきか、決め方の考え方
- 代理店に外注する場合の手数料の仕組み
- 費用対効果をさらに改善するための具体的な方法
- 管理画面の中だけでは見えない、本当のボトルネックの探し方
を、150社以上のGoogle広告・Yahoo!広告アカウントを見てきた経験をもとに解説します。
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この記事の目次
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なぜリスティング広告は費用対効果が良いと言われるのか?
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リスティング広告の費用はどういう仕組みで決まるのか?
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リスティング広告の予算はいくらで始めるべきか?
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代理店に外注する場合、手数料はどのくらいかかるのか?
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リスティング広告の費用対効果をさらに高めるにはどうすればいい?
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管理画面の外に、本当のボトルネックがあることも多い
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まとめ
なぜリスティング広告は費用対効果が良いと言われるのか?
リスティング広告の費用対効果が良くなりやすいのは、「検索エンジンで解決策を探している人」に配信する広告だからです。ニーズが顕在化した「すぐ買う客」に届く分、売上や問い合わせといったゴールに近い広告だと言えます。
理由を分解すると、主に3つあります。

ゴールに近いユーザーに配信できるから
検索している人は、すでに何かを解決したくて検索語句を入力しています。見つけたらすぐに購入・問い合わせ・登録といった行動をとる可能性が高いユーザーです。反対にゴールから遠い広告としては、認知目的のディスプレイ広告やテレビCM、交通広告があります。
結果を計測しやすいから
リスティング広告は、広告経由の売上や反響を計測しやすいという特徴があります。費用対効果の良し悪しを判断するには、そもそも費用と効果の両方が測定できる必要がありますが、この点でリスティング広告は他の広告手法より圧倒的に有利です。
予算を自由に調整できるから
リスティング広告は1万円の予算でも1,000万円の予算でも実施できます。金額が固定された広告枠ではなく、自由に予算を設定できるからこそ、費用対効果が合う水準を自社で見つけにいくことができます。
ネット広告の費用対成果は「予算が増えるほど1件あたりの獲得コストが上がりやすい」という傾向があります。獲得コストが適正なら予算を増やし、悪化しているなら縮小する。この調整ができるのがリスティング広告の強みです。
リスティング広告の費用はどういう仕組みで決まるのか?
リスティング広告は「クリック課金」が基本で、広告がクリックされたときにだけ費用が発生します。表示されているだけ・検索されていない状態では費用はかかりません。
表示順位やクリック単価は、リアルタイムのオークションによって決まります。Google広告の場合、入札単価(クリック1回あたりに支払ってよい上限額)に加えて、広告とリンク先ページの関連性・有用性(品質スコア)、広告アセットの充実度、広告ランクといった要素が組み合わさって決定される仕組みです(参考:Google 広告のオークションの仕組み)。
そのため、入札単価が競合より低くても、キーワードや広告文、リンク先ページの関連性が高ければ、低い単価でも上位に表示されることがあります。現在は入札単価の調整をAIが自動で行うのが主流ですが、クリックごとの上限費用やキーワード単位の設定は依然として可能です。
リスティング広告の予算はいくらで始めるべきか?
結論から言うと、「自社運用のテスト配信ならいくらでも良く、代理店に外注するなら月額30万円くらいからが現実的、それ以下ならフリーランスや戦略から相談できる支援会社を探す」というのが実務的な目安です。

ただし相場や目安をそのまま鵜呑みにするのはおすすめしません。「30万円からがおすすめ」「10万円から試せます」といった情報は、それを発信する側の立場に基づくものであることが多く、業界や単価によって適正な予算はまったく変わります。競合が激しく単価の高い業界では月額100万円でも目標達成が難しいこともあれば、そもそもリスティング広告という手法自体が合わないケースもあります。
自社にとっての予算を考えるうえで、実務でよく使われる考え方を2つ紹介します。
目標から逆算する
「何件、何を獲得したいのか」から逆算する方法です。資料請求や問い合わせのような目標なら、
「1件あたりの単価予想 × 獲得したい数」
が必要な予算になります。目標が10件か100件かで、必要な予算は単純に10倍変わります。
1件あたりの単価は業種や獲得したい成果によって幅があります。サービスやLP・運用の品質にも左右されますが、たとえばBtoBの資料請求であれば数千円〜1万円、転職エージェントの求職者募集なら3〜5万円、住宅会社の見学会来場獲得なら5〜10万円といったように、獲得したいものの性質によって相場感が異なります。
クリック単価を基準に決める
具体的なコンバージョンではなく、まず多くの人に見てもらいたい・クリック数を獲得したいという場合は、想定クリック単価×希望クリック数で予算を算出します。ただしクリック単価はキーワード・広告文・競合の入札状況によって変動するため、常に一定ではない前提で見積もる必要があります。業種別のクリック単価の相場感は下記でも詳しく解説しています。
関連記事:【業種別】リスティング広告のCPC(クリック単価)相場を解説
売上目標から逆算する場合は撤退ラインも決めておく
ECサイトなど広告と売上が直結する場合や、過去の運用実績から成果を予測できる場合は、売上目標から必要な広告費を逆算する方法もあります。たとえば「100万円の広告費で200万円の売上が見込める」なら、1,000万円の売上を目指すには500万円の広告費が必要という計算です。
ただしこの方法は、成果が想定を下回った場合に赤字が直結しやすいという弱点があります。広告費に対して期待した売上を下回った場合の撤退ライン(ROIの基準)を先に決めておくことで、赤字の拡大を防げます。
代理店に外注する場合、手数料はどのくらいかかるのか?
リスティング広告を代理店に外注する場合、費用は「広告費」と「運用代行手数料」の2つに分かれます。手数料の決め方は代理店によって異なりますが、代表的なパターンは次の3つです。

媒体広告費の20%(コミッション制)
業界でもっとも一般的な方式です。広告費が100万円なら手数料は20万円、という形で広告費に一定割合を掛けて算出します。多くの代理店が採用しているため一見どこも同じに見えますが、同じ手数料率でも運用者の経験や体制によってサービスの質には大きな差があります。「手数料率が安い代理店が必ずしもお得」とは限らない点には注意が必要です。
テーブル制(段階的な料率)
広告費20万円以下なら5万円の固定手数料、100万円以下なら20%、300万円以下なら15%というように、広告費の規模に応じて手数料率を変える方式です。一律20%だと「予算が小さい案件は手数料が低すぎて代理店が受けにくい」「広告費が増えるほど作業量は変わらないのに手数料だけ増える」という課題が出やすく、それを緩和するために採用されています。
個別見積もり(フィー制)
作業内容や工数をもとに手数料を算出する方式です。広告費の額に関わらず、必要な作業量に応じた費用になるため、少額予算でも継続的な改善提案を受けやすいという特徴があります。国内ではまだ一部の代理店や高単価の案件での採用が中心ですが、欧米の代理店ではよく見られる方式です。
手数料の体系や見極め方についてさらに詳しく知りたい方は、下記の記事もあわせてご覧ください。
広告費が小さいほど、料率20%よりフィー制のほうが有利になる場面が増えます。広告費10万〜100万円の帯での比較表をこちらに掲載しています。
リスティング広告の費用対効果をさらに高めるにはどうすればいい?
すでに配信している場合、費用対効果をさらに良くする方法として次の3つが有効です。
ターゲットを絞り込む

合計の数値だけを見ていると気づきにくいのですが、広告キャンペーンには成果の良い部分と悪い部分が必ず存在します。
たとえば広告費30万円のキャンペーンをターゲット別に分解すると、次のような差が見えてくることがあります。
| 予算 | 獲得件数 | CPA | |
|---|---|---|---|
| ターゲットA | 100,000円 | 15件 | 6,666円 |
| ターゲットB | 100,000円 | 10件 | 10,000円 |
| ターゲットC | 100,000円 | 8件 | 12,500円 |
| 合計 | 300,000円 | 33件 | 9,090円 |
合計CPAは9,090円ですが、ターゲットごとに見るとAの6,666円からCの12,500円まで開きがあります。成果の悪いターゲットCへの配信を止めれば、合計CPAは8,000円まで改善します。
| 予算 | 獲得件数 | CPA | |
|---|---|---|---|
| ターゲットA | 100,000円 | 15件 | 6,666円 |
| ターゲットB | 100,000円 | 10件 | 10,000円 |
| 合計 | 200,000円 | 25件 | 8,000円 |
または、ターゲットCに使っていた予算を成果の良いターゲットAへ回すという選択肢もあります。この場合は獲得件数を増やしながらCPAも下げられます。
| 予算 | 獲得件数 | CPA | |
|---|---|---|---|
| ターゲットA | 200,000円 | 30件 | 6,666円 |
| ターゲットB | 100,000円 | 10件 | 10,000円 |
| 合計 | 300,000円 | 40件 | 7,500円 |
これはキャンペーンやキーワード単位だけでなく、性別・年齢・地域などの軸でも同様に見つけられる改善余地です。除外キーワードの設定やマッチタイプの見直しも、この「成果の悪い部分を削る」考え方の実践方法のひとつです。
ポジション(誰に選ばれるか)を明確にする
身も蓋もない話に聞こえるかもしれませんが、リスティング広告で一番大事なのはサービスや商品そのものです。サービスが弱いままでは、運用をどれだけ工夫しても限界があります。
ただしこれは「あらゆる面で競合に勝つ」という意味ではありません。「こういう人なら選んでくれる」というターゲットが明確であるということです。価格・デザイン・技術力・保証・付加サービスなど、何を軸にするかは企業ごとに異なります。他社との違いがわからない商品が売れないのは、ネットでもリアルでも同じです。
ランディングページを見直す
管理画面の中の運用はしっかりやっているはずなのに成果が伸びない場合、ランディングページを変えてみる価値があります。広告文の改善やクリック単価の調整も無駄ではありませんが、全体の成果に与える影響はランディングページに比べると小さくなりがちです。
まるごと作り直すのが難しい場合は、ページ最上部の最初の1画面(ファーストビュー)だけを変えるだけでも効果が出ることがあります。
管理画面の外に、本当のボトルネックがあることも多い
コンバージョン数やコンバージョン単価の改善は、管理画面の中で完結する話です。しかし本当の意味でリスティング広告の費用対効果を改善するなら、管理画面の外に目を向けるべきケースが少なくありません。
たとえばBtoB企業が問い合わせを獲得しようとしている、次のような仮のケースで考えてみます。
- CPA(問い合わせ獲得単価)が10,000円
- 問い合わせからの商談化率は50%
- 商談からの受注率は20%
| 予算 | CPA | CV | 商談数 | 受注数 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 基準値 | 1,000,000円 | 10,000円 | 100 | 50 | 10 |
| CPAが10%低下 | 1,000,000円 | 9,000円 | 111 | 56 | 11.2 |
| 受注率が20%から30%に改善 | 1,000,000円 | 10,000円 | 100 | 50 | 15 |
運用としてCPAを10,000円から9,000円に下げるのは簡単なことではなく、それ自体大きな成果です。ただこの例では、CPAを10%改善するよりも、受注率を10ポイント改善するほうが最終的な受注数へのインパクトが大きいことがわかります。

もちろん改善余地や難易度は案件によって様々ですが、基本的にはコンバージョン率より商談化率、商談化率より受注率と、後工程になるほど改善インパクトが大きくなる傾向があります。「競合は出稿を続けているのに自社は費用対効果が合わない」と感じる場合、原因は次のいずれかであることが多いです。
- 運用そのもので大きな失敗をしている
- 製品・サービス(とランディングページ)が弱い
- ビジネスとして成り立っていない(成約率や利益率が低い)
運用面の不安は同僚や他の代理店のセカンドオピニオンで解消できることもあります。それでも改善しない場合は、リスティング広告の前後を含めたビジネス全体を俯瞰してみることをおすすめします。コンバージョン単価が高止まりする原因と改善方法については、下記でさらに詳しく扱っています。
まとめ
リスティング広告の費用対効果が良くなりやすい理由は、ゴールに近いユーザーに配信でき、結果を計測しやすく、予算を自由に調整できるからです。予算については「自社運用のテスト配信ならいくらでも、代理店に外注するなら月額30万円くらいから」が実務的な目安ですが、最終的には自社の目標から逆算して決めるのが基本になります。
すでに配信していて費用対効果に伸び悩んでいる場合は、ターゲットの絞り込み、ポジションの明確化、ランディングページの見直しといった管理画面内の改善に加えて、商談化率や受注率といった管理画面の外の数字にも目を向けてみてください。
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