月10万〜50万円のリスティング広告で何件取れる?BtoB少額予算の期待値と現実を完全解説

「月10万円で、実際どれくらい問い合わせが来るのか?」これはBtoB広告を検討する際、誰もが最初に抱く疑問です。実は、広告費を成果に変えるには、避けて通れない明確な「理屈」があります。管理画面を細かく触るテクニックよりも、出口となるサイトの設計や、そもそも今のビジネスが広告に適しているかという「構造」こそが成果の8割を決めます。
100社以上の支援現場でわかった、少額予算での「現実的な期待値」と「戦い方」お伝えします。
<この記事の目次>
- 結局少額予算のリスティング広告で何件獲得できるのか?
- 獲得できるコンバージョン数の決まり方
- 月10万・30万・50万円の広告シミュレーション
- なぜ少額予算のリスティング広告は安定しないのか
- よくある成果が出ないアカウント3つの特徴
- 広告を始める前の3つの確認事項
- まとめ|少額予算広告の勝ち筋
結局少額予算のリスティング広告で何件獲得できるのか?
「月10万円から広告を始めたいのですが、何件くらい問い合わせが来ますか?」
マーケティング伴走支援を行う中で、最も頻繁にいただく質問がこれです。結論から申し上げます。BtoBビジネスにおいて、月額10万〜50万円という予算帯での想定獲得件数は、概ね以下のレンジに収まります。
広告費月10万・30万・50万円の想定獲得件数
広告費10万円で1〜3件、30万円で4〜10件、50万円で8〜20件程度になることが多いです。
以下の表は、BtoBにおける一般的なクリック単価(200円〜500円)とコンバージョン率(0.5%〜1.5%)を前提とした「現実的な期待値」です。
| 予算(月額) | 想定獲得件数(現実的) | 楽観的なケース | 厳しいケース |
|
10万円 |
1〜3件 |
5件以上 |
0件 |
|
30万円 |
4〜10件 |
15件以上 |
1〜2件 |
|
50万円 |
8〜20件 |
30件以上 |
3〜5件 |
ここで重要なのは、「0件」という数字が現実的に十分起こり得るということです。リスティング広告は実施すれば必ず問い合わせなどの目標を獲得できるものではなく、ターゲット選定、アカウントの設定、ランディングページのどこかを間違えればまったく獲得できないことも不思議ではありません。
なぜ「◯◯件」と断言できないのか?
同じ業界や似たような商材だとしても、ターゲットや強み、ランディングページが異なるので、コンバージョンがどれくらい獲得できるのかを配信前に断定することができません。同じ30万円を投じても、1件も取れない会社もあれば、20件取れる会社もあります。この差を生むのは、運用スキルの差だけではありません。

- 市場の競合性:クリック単価やクリック率がマーケット(入札)で決まるためコントロール不可
- 商材の魅力:サービスや製品が競合他社にどれくらい受け入れられるか
- LPの受け皿:穴の空いたバケツ(低品質なサイト)に水を注いでも、コンバージョンは溜まりません。
リスティング広告の成果に対する大きな変数として上記があげられます。コントロールできないものや実際にユーザーの反応をみてみないとわからないものが多く、配信前に予想することは困難です。広告代理店が持ってくるシミュレーションも、あくまでクライアントに安心してもらうためのものに過ぎません。
獲得できるコンバージョン数の決まり方
リスティング広告で獲得できるコンバージョン数は「広告費 ÷ CPC × CVR」で決まります。CPCはおもにマーケットで決まりコントロールができないので、自社が影響を与えられる変数は「広告費」と「CVR(コンバージョン率)」になります。
獲得件数は「広告費 ÷ CPC × CVR」で決まる
リスティング広告の獲得件数(CV数)は、シンプルな数式で定義できます。

例えば、月額30万円の予算がある場合を考えてみましょう。
- CPC(クリック単価)が300円なら、サイトに呼べる人数は1,000人です。
- CVR(コンバージョン率)が1.0%であれば、獲得件数は10件になります。
ここで重要なのは、「広告主がコントロールできる変数」と「マーケットが決める変数」が混在しているという点です。広告予算はあなたが決められます。しかし、CPCは競合他社の入札単価に影響を受け、CVRは流入したユーザーがあなたのサイトをどう評価したかによって決まります。
運用改善とは、この式のCPCを下げ、CVRを上げる作業の積み重ねに他なりません。
【BtoB】CPCの決まり方と相場感
「1クリックにいくら払うか」を決めるCPCは、自社だけで完結するものではありません。常に競合他社との「相対評価」で決まります。
BtoBのリスティング広告市場は、プレイヤーの増加によりオークションの競争が年々激化しています。主要なキーワードでの入札価格は上昇傾向にあり、同じ予算で獲得できる流入数は減少する傾向にあります。
- 一般的なBtoB商材の相場:100円〜500円
- 高単価・競争激化商材(ITツール、不動産、専門コンサル等):500円〜1,500円
少額予算で戦うなら、大手と真っ向から「ビッグキーワード(例:金属加工、税理士、CRM)」で競い合ってはいけません。

競合他社よりも高いコンバージョン率が見込めるキーワードや検索語句に積極的に入札していくことが少額予算で勝つためのポイントになります。
CVRは広告よりもLPで決まる
自身で運用している方の多くやマーケティング担当者が「広告の管理画面を細かく調整すれば問い合わせが増える」と誤解しています。
管理画面での改善幅は現在のアカウントの設定状況に大きく左右されます。もし初期設定が致命的に間違っているのであれば、設定を正すだけで成果が大きく改善することもあり得ます。しかし、ある程度「間違っていない」運用ができているのであれば、管理画面側の微調整で得られる改善幅は、全体の成果の20%〜30%程度にとどまることがほとんどです。

CVR(コンバージョン率)を決定づけるのは、広告の「受け皿」である LP(ランディングページ)の内容と導線です。
- 設定改善:交通整理。無駄なクリックを省き、ターゲットを連れてくる作業。
- LP改善::需要の受け皿そのものの改修。
いくら優秀な運用者が問い合わせに近いユーザーを連れてきても、LPが「総合案内」のように全方位に向けた退屈な内容だったり、問い合わせボタンがどこにあるか分からなかければユーザーは離脱します。
BtoBのユーザーは、検索した目的が表示されたページで達成・解決されるかを一瞬で判断します。具体的な悩みや課題に対して、LPのファーストビューで「ドンピシャ」の回答を返すことが、CVRを2倍、3倍に跳ね上げる唯一の手段です。
商談数を増やすなら「コンバージョン数」ではなく「商談化率」を改善する
コンバージョン数を増やすための広告運用についてはさまざまなところで議論がされつくされてきました。商談数を増やしたいのであれば競争の激しいコンバージョン数(コンバージョン単価)だけでなく、「商談化率」などのコンバージョン後の指標を改善していくべきです。
リスティング広告の管理画面上で「コンバージョン1件」と表示されても、それが即座に売上に繋がるわけではありません。ここが BtoBマーケティングの難しさでもあります。
BtoB取引における問い合わせの次にフェーズである「商談数」と広告の関係は、以下の式で表されます。

商談数を増やすためにはどのレバーに手を加えるのが効果的なのか、「問い合わせ獲得単価(CPA)を20%改善する(1万円→8,000円)」ことと、「商談化率を5%改善する(10%→15%)」ことのインパクトを比較してみましょう(月間予算100万円と仮定)。
| 施策内容 | リード獲得数 | 商談化率 | 最終的な商談数 |
|
現状 |
100件 |
10% |
10件 |
|
CPA改善(1万→8千円) |
125件 |
10% |
12.5件 |
|
商談化率改善(10→15%) |
100件 |
15% |
15件 |
一定の運用をしている広告アカウントのCPA(獲得単価)を20%下げるのは簡単ではありません。一方で商談化率の改善に手を付けていない場合は、インサイドセールスのトークスクリプトを見直すなどの社内のプロセス改善で商談化率を5%改善できる可能性は十分にあります。
月10万・30万・50万円の広告シミュレーション
ここでは、BtoBマーケティングの現場で実際によくある「月額10万・30万・50万円」という3つの予算帯について、具体的なシミュレーションと実例を解説します。
繰り返しますが、これらはあくまで「期待値」であり、LPの質や市場環境によって上下します。しかし、「この予算ならこれくらいの反響が妥当」という土地勘を持つことは、無謀な期待や不要な失敗を防ぐために不可欠です。
月10万円の場合
月額10万円は、BtoB企業が「まずはテストとして」始めるのによくある予算です。
- 呼べる人数(アクセス数): 約200〜500人
- 想定獲得件数:1〜3件(CPA 3.3万〜10万円)
【実例:ニッチな製造業のケース】
海外製の特殊機械を取り扱う商社の事例では、メインキーワードの月間検索数が500回程度と非常に限られていました。この場合、予算を100万円に増やしても「検索する人」がいないため、消化できません。月額10万円の運用で、平均して月5件の反響、月2件の商談を安定的に獲得できました。
成功のポイント:この予算帯では「広げる」ことは厳禁です。購買意欲が極めて高いニッチな専門用語(ロングテールワード)だけに絞り込み、無駄なクリックを徹底的に排除する戦略が求められます。
月30万円の場合
BtoBのリスティング広告において、月30万円くらいの予算があると一定のリード数が見込めるチャネルとなります。
- 呼べる人数(アクセス数): 約600〜1,500人
- 想定獲得件数:4〜10件(CPA 3万〜7.5万円)
【実例:水道修理・緊急対応業のケース】
当初、他代理店でCPA 3万円で運用されていたアカウントを引き継いだ際、予算は30万円でした。ここから「差別化の難しい緊急業界における、独自の強みの再定義」と「LPの改修」を徹底。結果、CPAは1.5万円まで低下し、問い合わせ数は倍増しました。さらに「問い合わせの質」が上がったことで商談からの成約率も劇的に向上し、利益が出る構造を確立できました。
成功のポイント:月30件程度のコンバージョンを安定して獲得できるようになると、Googleの機械学習(自動入札)の十分なデータ量となります。これにより、最適化がスムーズに進行し、より精度の高いターゲティングが可能になるのがこのフェーズです。
月50万円の場合
月額50万円を超えてくると、広告運用は「検証」から「安定稼働」のフェーズへ移行します。
- 呼べる人数(アクセス数): 約1,000〜2,500人
- 想定獲得件数: 8〜20件(CPA 2.5万〜6.2万円)
予算別コンバージョン数シミュレーション
| 予算(月額) | CPC(平均) | 呼べる人数(月) | CV数(1.0%) | CV数(0.5%) | 備考 |
|
10万円 |
300円 |
333人 |
3件 |
1〜2件 |
超絞り込みが必要 |
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30万円 |
300円 |
1,000人 |
10件 |
5件 |
標準。自動入札が効き始める |
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50万円 |
300円 |
1,666人 |
16件 |
8件 |
安定。複数キャンペーン可 |
※CPC 300円はBtoBの一般的平均値。
なぜ少額予算のリスティング広告は安定しないのか
リスティング広告を始めて最初の1ヶ月、多くの方が直面するのが「昨日は1件取れたのに、今日はクリックすらまともにされない」「先週は好調だったのに今週はゼロ」という激しい数値の上下です。
予算が潤沢な大手企業であれば、1日あたりのデータ量が多いため、こうした変動は「平均値」の中に吸収されます。しかし、少額予算においては、この「ブレ」がダイレクトに不安へと繋がります。なぜ、少額予算ほど成果は安定しないのでしょうか。
広告は不規則に改善する
多くのマーケティング担当者が、「運用型広告は運用によって継続的に改善し続ける」といった誤解をしている気がします。

しかし、現実は全く異なります。実際の改善プロセスは「不規則な階段」です。
- 踊り場の期間:施策を打っても数字が動かない、あるいは一時的に悪化する期間が必ずあります。
- 非連続な飛躍:ある閾値(データの蓄積量や訴求の的中)を超えた瞬間に、ガクンと成果が良くなる。
少額予算の場合、この「一段の長さ(期間)」が予算規模に比例して長くなります。データが溜まるスピードが遅いため、改善の階段を一段登るのに2〜3ヶ月かかることも珍しくありません。この「踊り場」に耐えきれず、階段を登り切る前に「効果がない」と判断して停止してしまうことが、少額予算におけるよくある失敗パターンです。
データ不足により機械学習の最適化に時間がかかる
現在のGoogle広告は、AIによる自動入札が主流です。このAIが本来の性能を発揮するためには、一定の「学習素材(コンバージョンやその他配信データ)」が重要です。

- 予算50万円の場合:1件1.5万円のCPAなら月33件。AIはスムーズに学習します。
- 予算10万円の場合:1件1.5万円のCPAなら月6件。AIにとって、学習素材が圧倒的に不足しています。
AIはゴールと学習データを与えることで威力を発揮します。少額予算の広告においても適切なデータを十分な量与えられるかに気をつける必要があります。場合によっては自動入札ではなく人間の手動入札が適切なケースも出てきます。
判断のために統計的な分母を確保する
広告運用の成果を数週間や1ヶ月程度で評価するのは早計です。広告を「投資」と捉えるためには、そこには期間だけでなく「統計的な妥当性を判断するための数(分母)」という視点が不可欠です。

少額予算において「まずは3ヶ月様子を見ましょう」というアドバイスは、単に時間を稼いでいるわけではありません。
例えば、月に1〜2件しかコンバージョンが発生しないアカウントの場合、1年継続してもわずか12〜24件のデータしか溜まりません。これでは、どのキーワードが本当に良くて、どの広告文が当たったのか、あるいは単なる偶然だったのかという統計的な判断を下すことは不可能です。
投資としての成否を判断するには、以下の時間軸と母数の関係を理解する必要があります。
- 短期(1ヶ月以内): コンバージョン数が数件レベルなら、その数字は「偶然の揺らぎ」の域を出ません。評価を急ぐのは危険です。
- 中期(3ヶ月〜半年): 一定の分母(CV数十件)が溜まり、初めて「この施策には再現性がある」という統計的な判断が可能になります。
もし本命の問い合わせが月に1〜2件しか取れない予算規模なのであれば、資料ダウンロードなどの「マイクロコンバージョン」を置いてでも、意図的に分母を増やして学習と分析の精度を高める設計が不可欠です。コンバージョンに一喜一憂せず、「管理画面とLP含めた全体設計が正しければ、数は後から確率として収束する」という姿勢が、少額運用を成功させる鍵となります。
よくある成果が出ないアカウント3つの特徴
これまで数多くの広告アカウントを診断・改善してきましたが、成果が出ていない広告アカウントには共通点が存在します。これらは単なる設定のミスではなく、広告運用の構造そのものを理解していないことに起因します。
キーワードを詰め込んでいるアカウント
診断や引き継ぎを行ったアカウントで最も多いのが、1つのキャンペーンや広告グループに数百〜数千のキーワードが設定され、放置されているケースです。
10年以上前の広告運用であれば、考えられる言葉を網羅して手動で調整を繰り返す手法も有効でした。しかし、AI(機械学習)による最適化が前提の現代において、意図の異なる言葉を闇雲に詰め込むことは、自らアカウントを破壊する行為に等しいと言えます。
現在の運用で最も重要なのは、キーワードを「増やす」ことではなく、「同じ回答(広告文)で満足するユーザー層」ごとに意図を整理することです。検索意図を揃えた少数のキーワードに絞り込み、ユーザーの悩みにドンピシャで答える。この交通整理ができていないアカウントは、どれだけ予算を積んでも穴の空いたバケツに水を注ぎ続けることになります。
月額30万円・手数料20%アカウントの難しさ
月額30万円前後の予算で、業界標準とされる「手数料20%(月6万円)」で広告代理店に運用を依頼する。一見、妥当な外部委託に見えますが、ここにはBtoB少額予算特有の「構造的な無理」が潜んでいます。成果が出ないのは「丸投げ」が悪いのではなく、物理的に工数をかけられない構造に原因があります。
代理店側の視点で、月6万円の手数料から固定費や利益を差し引き、実際に「運用実務」に投下できるコストを逆算すると、現実は非常にシビアです。

- 実態:担当者の時給を5,000円と仮定し、会社の利益や管理コストを考慮すると、ひとつのアカウントに割ける時間は月にわずか5〜6時間程度です。
- 結果:例えば、月次の報告会に代理店側から担当者と上長の2名が参加し、1時間の打ち合わせを行えば、移動や準備を含めてそれだけで貴重な稼働時間の大部分が消失します。残されたわずかな時間で、キーワードの精査や、競合分析、LPの改善提案まで丁寧に行うのは、物理的に不可能です。
その結果、少額アカウントは「新人の練習用」に割り当てられたり、手を加えられず放置気味になることが起こります。これは代理店が悪意をもって行っているのではなく、ビジネスモデル上避けられないことでもあります。
管理画面の運用「しか」していない
成果が出ない企業の担当者が最も時間を費やすのは、広告管理画面の数字を眺め、キーワードを1つ追加したり、入札単価を数円単位で調整したりする作業です。
前述の通り、管理画面側での調整による改善幅はせいぜい数十%です。同じ労力をかけて、成果を2倍、3倍に跳ね上げられるのは、常に「LP(ランディングページ)」側です。
【広告費の10〜30%をLPに再投資する】
「穴の空いたバケツ(低品質なLP)」に水を注ぎ続けるのは、経営的に見ても大きな損失です。
- 現状維持:月100万円使い、CVR 0.5%で50件獲得(CPA 2万円)。
- LP改善:広告費を70万円に抑え、浮いた30万円をLP改修に充て、CVRが1.0%になれば、70件獲得(実質CPA 14,286円)。
後者のほうが、トータルの獲得件数は20件増え、制作費を含めた実質的な獲得単価(CPA)も30%近く改善されます。
ランディングページの微修正に数週間かかるような制作体制を見直し、ノーコードツールなどを活用して、「思いついた訴求を数日以内にテストする」スピード感を持てるか。広告運用で勝てない会社は、例外なく「LP改善の優先順位」を間違えています。管理画面の微調整で消耗するのをやめ、「出口(LP)」に集中してください。
広告を始める前の3つの確認事項
「広告を出せば、何かが変わるはずだ」という期待だけで運用を始めるのは非常に危険です。
リスティング広告の成果は、運用スキル以上に「自社のビジネス構造(利益率や営業力)」に左右されます。配信を開始する前に、以下の3つのチェックリストを自社に問いかけてみてください。
LTVから逆算した「許容CPA」
リスティング広告の成功・失敗は、実は配信前に決まっています。それは、「1件の問い合わせにいくらまで払えるか」という許容CPAが、市場の相場と合致しているかどうかです。
以下の3社の比較を見てください。いずれも同じ業界で類似商品を扱っていると仮定します。
| 企業 | 1成約の利益(LTV) | 問い合わせ→成約率 | 許容できるCPA(限界値) |
|
A社 |
30万円 |
20% |
60,000円 |
|
B社 |
20万円 |
10% |
20,000円 |
|
C社 |
10万円 |
5% |
5,000円 |
市場のCPA相場が「2万円」だった場合、A社は利益を出しながら広告を拡大できます。B社はトントンです。しかし、C社は1件獲得するたびに赤字になります。C社がすべきことは広告運用の微調整ではなく、成約率を上げるための営業体制改善か、LTVを上げるための商品力アップやフォロー体制強化です。

マーケットと自社の利益構造を無視して「CPAは安ければ安いほうがいい」と考えるのはあまり適切ではありません。まずは「自社ならいくらまで払ってもビジネスとして成り立つか」という数字を、経営指標から逆算して明確にしてください。
現場とLPの訴求に「ズレ」はないか
広告は「増幅装置」です。良いメッセージを広める力はありますが、間違ったメッセージを正す力はありません。
よくある失敗は、「広告用のLP」と「実際の商談」で言っていることが違うケースです。
- LPの訴求:「業界最安値!今すぐ導入可能」
- 現場の営業:「品質重視なので納期は3ヶ月かかります。価格もそれなりです」
このようなズレがあると、たとえ広告から問い合わせが来ても、商談の場でユーザーは「話が違う」と感じ、成約には至りません。広告運用者は「件数は取れている」と報告しますが、営業現場は「質の低いリードばかり来る」と疲弊し、社内のマーケティングに対する信頼は失墜します。
チェックすべきは、「営業担当がクロージングの決め手にしている言葉」がLPのファーストビューにあるかどうかです。現場で一番刺さっている言葉を、そのまま広告に載せる。これが最もシンプルで強力な改善策です。
「検索される市場」は存在するか
リスティング広告は「今探している人」に当てる広告です。しかし、BtoBのニッチな領域では、そもそも誰も検索していないケースがあります。
- ニッチすぎてキーワードがない:世界で自社しか持っていない新しい技術などは、ユーザーがその存在を知りません。
- 誰も困っていない:ユーザーが現状に不満を感じていない(顕在化していない)悩みに対して、検索広告でアプローチするのは不可能です。
もし、キーワードプランナーで自社のメインキーワードの検索ボリュームが月間数十回程度しかないなら、リスティング広告に固執すべきではありません。その予算は、バナーで課題を気づかせる「ディスプレイ広告」や、信頼を積み上げる「SEO(記事制作)」、あるいは「Facebook広告」などの、プッシュ型の施策に振り向けるべきです。
予算の多寡が、必ずしも広告の勝敗を決めるわけではありません。もちろん一定の予算が確保できたほうが運用は安定しますが、10万円、30万円、50万円といった予算でも、費用に応じた目標の獲得が可能な媒体です。
月30万円の広告費で、いかにして「受注と利益につながるリード」を創出するか。
- もう少し詳しくシミュレーションしたい
- 現在の運用がうまくいっていないので改善したい
-
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