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後悔しないリスティング広告代理店・外注先の選び方|同業者が本音で解説

この記事の要点

  • リスティング広告を「外注すべきか」は自社の広告予算・社内リソースで判断軸が変わる
  • 「キーワードを細かく大量に設定する」「1広告グループ1キーワード」を勧める代理店は避けたほうがいい
  • 「継続率○○%」「CV数300%増加」のような数字は、選定の参考にはならない
  • 外注先には代理店・総合代理店・制作会社・フリーランスがあり、予算規模によって向き不向きがある
  • 会社選びより「担当者が誰か」のほうが成果を左右する

このページをご覧いただいている方は、おそらく現在リスティング広告の導入を検討していて、どの代理店や外注先に依頼すればいいのか悩まれている状態だと思います。あるいは、いま取引している代理店の運用に疑問を持たれていて、切り替えを検討されているのかもしれません。

リスティング広告は最初に取り入れるネット広告施策として選ばれることも多く、運用を請け負う先も大企業から個人のフリーランスまで無数に存在します。クオリティも価格帯もばらばらで、専門でない人からすれば比較や検討が難しいのは当然です。

弊社(合同会社KAIZUKA)でもリスティング広告の運用代行を提供しており、2014年から12年間で150社以上のアカウントを見てきました。この記事では、その立場から「こんな代理店・外注先には気をつけて」という内容と、「自社に合う外注先をどう選ぶか」を、実際にあった事例も交えて解説します。すでに依頼している方は、いまの取引先のチェックにも使ってもらえればと思います。


KAIZUKAではリスティング広告の運用代行と広告アカウント診断を承っています。

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この記事の目次

  1. リスティング広告は外注すべき?インハウスで運用すべき?

  2. 依頼してはいけない代理店にはどんな特徴がある?

  3. 代理店の「継続率○○%」「CV数300%増加」は選定の参考になる?

  4. 外注先にはどんな種類がある?どれを選ぶべき?

  5. 予算・業界・業務範囲別、自社に合う外注先の選び方は?

  6. 結局、後悔しない外注先選びのコツは?

 

リスティング広告は外注すべき?インハウスで運用すべき?

事業における広告の重要度と、社内のリソース(人材・時間・専門知識)で決めるのが基本です。すべて外部に任せるか、すべて社内でやるかの二択ではなく、まず外部と進めながらノウハウを蓄積し、段階的にインハウス化していくというアプローチをとる企業も多く見られます。

外注の一番のメリットは「時間が捻出できる」ことです。小さなアカウントを簡易的に運用するだけでも月に10時間程度、知識のない人がリサーチしながら運用する場合は20〜30時間程度かかることも珍しくありません。とくに社長や役員がこの時間を割くべきではなく、その時間を本来の経営業務に充てたほうが大きな価値を生みます。

一方でデメリットもあります。外注先の選定に失敗すると成果が改善しないどころか悪化する可能性があること、社内に知見が蓄積しにくくなること、広告費の20%前後という手数料が発生すること(広告費が月500万円なら月100万円)、そして「クライアント→担当者→運用者→担当者→クライアント」という伝達フローが挟まる分、対応スピードが落ちやすいことです。これらを理解したうえで、「では外注する場合、どこに頼むべきか」を次章以降で具体的に見ていきます。

関連記事:中小企業がリスティング広告やるなら最低限理解すべきポイント

 

依頼してはいけない代理店にはどんな特徴がある?

代表的なものとして「キーワードを細かくたくさん設定する」「1広告グループ1キーワード」「手数料の安さだけを訴求する」の3つです。説明ページや営業トークにこれらが出てきたら注意してください。

依頼してはいけないリスティング広告代理店の3つのサイン(キーワードを細かく大量に設定する、1広告グループ1キーワード、手数料の安さだけを訴求する)を示す図解

「キーワードを細かくたくさん設定します」

リスティング広告運用で成果を出すための要因として「キーワード設定の数」を挙げている場合は、避けたほうが無難です。

「コンバージョンにつながるキーワードをすべて完全一致で追加していきます」のような説明を指します。数年前は「完全一致」のマッチタイプを中心に多くのキーワードを設定していくのが定石でしたが、現在は特定のケースを除けば避けるべき手法です。

キーワード完全一致

普通の運用者であれば当然理解していることですが、大手広告代理店出身を名乗る人でも間違った方法を推奨してしまっていることがあります。理由は「単純に情報のキャッチアップをやめたことによる情報不足」か「素人を騙しやすいから継続している」かのどちらかだと考えられます。

関連記事:失敗しないリスティング広告のキーワード選びを徹底解説

「1広告グループ1キーワード」「1キーワード1広告文」

知り合いに紹介された会社でも、ランディングページが優れていても、営業担当の印象がよくても、この言葉を聞いたらすぐに疑ってください。現在ではキーワードや広告文はできる限り同じ広告グループやキャンペーンに集約するのがスタンダードで、媒体側からの推奨でもあります。「1キーワード1広告文」は10年ほど前に効果的だった手法で、現在では完全に逆効果です。

1キーワード1広告文

訴求点が手数料の安さだけ

「手数料が10%」「3ヶ月手数料5万円」のように、手数料の安さだけを訴求している代理店もあまりおすすめできません。手数料を安くできる理由は、業務を効率化する/かける時間を短くする/給与の安い人が担当する/会社の利益が少ない状態で受注する、のいずれかですが、実際には後の2つ(または両方)であるケースがほとんどです。家電のように「同じものが手に入るなら価格の安いほうがいい」という比較はリスティング広告には当てはまりません。運用する会社や担当者によって得られる効果が大きく変わるため、数万円の手数料を節約したつもりが、実際にはそれ以上の売上・利益を失っていることが起こります。

関連記事:なぜリスティング広告を手数料が安い業者に依頼すると失敗するのか

 

代理店の「継続率○○%」「CV数300%増加」は選定の参考になる?

なりません。まず「継続率」がなにを表す数字なのか、調査や集計方法が明らかにされていないケースがほとんどです。全クライアントのうち翌月も継続する率なのか、契約が1年継続する率なのかも不明で、実際には90〜95%くらいに適当に設定されているだけのことも珍しくありません。

「CV数300%増加」「CVRが5倍アップ」のような導入事例も同様です。あるクライアントで効果があったことと、その代理店のスキルが高いことに直接の関係はありません。むしろ「代理店切り替えによる改善幅」に一番寄与するのは「切り替え前の運用がいかにダメだったか」です。80点を90点にする改善と、30点を60点にする改善では、難易度が高くスキルが必要なのは前者ですが、改善幅が大きく見えるのは後者です。「単純に結果の数字」だけでなく、「どのようなことをしたから改善したのか」というプロセスを見るほうが、失敗が少なくなります。

広告改善効果

「初期費用0円」も同じ構造です。リスティング広告の初期費用は、立ち上げの工数や初期設定に対する作業費であることが一般的で、多くのケースでは「広告を開始するまで」と「最初の数ヶ月」に比較的多くの時間がかかります。初期費用のあり/なしは、そのコストを初期費用として請求するか毎月の運用費に上乗せするかの違いに過ぎず、「0円」がお得というわけではありません。もちろん初期費用が小さいとスタートしやすいのも事実なので、そこは好みで選んでも問題ありません。

 

実際にあった「残念な代理店」の実例とは?

クライアントから相談されたり、切り替えにあたってアカウント診断をするなかで、実際に出会った事例をいくつか紹介します。

実際にあった残念なリスティング広告代理店の4つの実例(理由もなく個別クリック単価、適当なシミュレーションで営業、指名検索でしか獲得できていない、コンサル会社の素人運用)を示す図解

理由もなく個別クリック単価

管理画面の「入札戦略タイプ」が理由なく個別クリック単価で設定されていたら要注意です。問い合わせや資料請求、購入などの成果地点がある場合、通常は「コンバージョン数の最大化」や「目標コンバージョン単価」が定石で、それ以外を選ぶには理由が必要です。昔は定石だったけれど現在は逆効果になっている典型例のひとつです。

関連記事:【検証】コンバージョン数の最大化で本当にCV数は増えるのか?

適当なシミュレーションで営業する

実際に配信してのインプレッションやクリック率、CVRを事前に正確に予測するのは困難です。それにもかかわらず、根拠のない数字で「これくらいの効果が見込めます」と提案する代理店があります。キーワードのおおよその検索回数やクリック単価をキーワードプランナーで把握することはできますが、シミュレーションの数字自体はいくらでも自由に作れてしまいます。営業主体の代理店ほど、費用対効果が良さそうに見える数字を作りがちなので注意してください。

関連記事:リスティング広告の見積もりをとる前に絶対に準備しておくこと

指名検索でしか獲得できていない

指名検索とは、企業名やサービス名での検索のことです。指名検索でのコンバージョンは、広告を実施しなくても獲得できていた可能性が十分にあります。指名検索の獲得も重要ではありますが、それ以外でどれくらい獲得できているのか、いくら使って何件獲得できているのかを見るべきです。

コンサル会社の素人運用

業種特化のコンサルティング会社が、とりあえず受注して適当に運用してしまうケースです。業界知識は豊富でも、ネット広告の運用は素人ということが少なくなく、キャンペーンの構造が根本的におかしかったり、Googleアナリティクスとの連携やパラメータ設定がめちゃくちゃなことも珍しくありません。

ある自称住宅特化系マーケティング会社が運用していたアカウントでは、50万円以上の広告費を使って資料請求と来場予約が合計3件という状態でした。

コンサル会社の運用

最初の1〜3ヶ月程度数字が安定しないのは理解できますが、半年以上運用して状況が変わらないようであれば、他の代理店や運用者にセカンドオピニオンをとることをおすすめします。

 

外注先にはどんな種類がある?どれを選ぶべき?

大きく分けて「インターネット広告代理店」「総合代理店」「制作会社」「フリーランス・個人」の4種類があり、それぞれ得意・不得意が異なります。

リスティング広告の外注先4タイプ(インターネット広告代理店、総合代理店、制作会社、フリーランス・個人)の特徴と向いている予算規模を比較した表

インターネット広告代理店

近年、リスティング広告専門の業者は減少傾向にあり、ほとんどの代理店がMeta広告など他媒体やサイト制作、SEOまで幅広く提供しています。スキル面では最も期待できますが、実際には玉石混交です。

個人的な感覚では、中小規模予算の広告主が適切な代理店・担当者に発注できている割合は30%程度ではないかと見ています。実際に20社ほど確認してみたところ、広告主として依頼したいと思える代理店はそのうち2〜3社でした。

総合代理店

数百万円から数千万円規模の予算を扱う場合に候補になります。実際の運用業務は下請けの運用会社が行っていることも多く、総合代理店は窓口としての役割を果たしているケースが目立ちます。

制作会社

ウェブサイト制作を本業にしている会社が広告運用まで支援しているケースです。ヘルプや解説記事に沿った基本的な運用であれば多くの会社で対応可能ですが、一般的に高度な運用は期待しにくく、他の運用会社に再委託していることもよくあります。

フリーランス・個人

近年増えている選択肢です。事務所経費や管理コストなどの間接費用が少ないため、費用を抑えられることが多く、広告費の10%程度のコミッションや時給ベースで依頼できることもあります。代理店に依頼した場合も、実際の運用は外部のフリーランスが行っているケースが増えている点は知っておくとよいでしょう。

 

予算・業界・業務範囲別、自社に合う外注先の選び方は?

予算規模

広告予算の規模別(月20万円前後、月30万〜100万円、月100万円〜大規模)に相性のいい外注先とその理由を示した図解

月20万円の広告予算で一般的な代理店に依頼すると、十分な対応は期待しにくいのが実情です。

20%の粗利だと月4万円程度で、間接コストを考えると代理店側が十分な工数をかけるのは難しくなります。一方フリーランスであれば、同じ月4万円でもある程度の対応をしてもらえる可能性が高くなります。

逆に月3,000万円クラスの予算がある場合、零細企業やフリーランスへの依頼は業務対応力や有事のリスク管理の観点から避けたほうがよく、月100万円クラスでも大手代理店に依頼すると新人が適当に管理する対象になってしまうことがあります。自社の予算フェーズに合った規模の外注先を選ぶことが重要です。

関連記事:月10万〜50万円のリスティング広告で何件取れる?少額予算の期待値・予算の決め方・依頼先の選び方

業界・商材

特定の業界や商材に特化した代理店を選ぶと、キャッチアップの時間が短縮できます。「単品通販に特化した代理店」「医療系の広告に強い代理店」「SaaSのリードナーチャリングが得意な代理店」など、業界理解を最優先したい場合はこの軸で探すのもよいでしょう。

依頼したい業務範囲

広告運用のみであればネット専業代理店やフリーランスでも十分対応できますが、サイト制作や管理まで含めたい場合はより包括的なサービスを持つ会社を選ぶ必要があります。メディア戦略やPRまで含めた広範囲なマーケティング活動を求める場合は、大手代理店への依頼が現実的な選択になります。

 

結局、後悔しない外注先選びのコツは?

会社そのものよりも「担当者が誰か」を重視することです。「営業の印象がよかったから契約したが、実際の担当者はまったく違っていた」というのはよく聞く失敗パターンです。誰が担当するのか、担当者の変更頻度はどれくらいか、分業化している代理店であれば担当者と実際に運用する人間の詳細を把握しておくことが大切です。

すべての企業に最適な外注先というものは存在せず、状況によって答えは変わります。指示に従って作業してほしいのか、管理画面の運用をすべて任せたいのか、Webマーケティング全般のコンサルティングを求めるのかによって、選ぶべき先は変わってきます。

そのうえで、「よい代理店」を見極める確率をもっとも高めてくれるのは、リテラシーがあり、信頼できる、複数人の知人からの紹介です。広告露出が多い、有名である、上場企業の子会社であるといった理由だけでは評価できず、そうした企業の中にも業界評判の悪い会社は少なくありません。業界知識のない人が短時間で適切な外注先を見分けるのは現実的には難しく、Webマーケティング業界に精通した信頼できる知人にアドバイスを求めるのが、もっとも失敗しにくい方法だと考えています。

弊社では月に500万円以上の予算のアカウントや、データフィードが重要なショッピング系アカウントは相性が悪いため丁重にお断りしています。新規契約は月に数件しか受けられないため、コミュニケーションがうまくとれて相性の合う会社様とお仕事をさせていただいている、というのが実情です。「そんな知り合いいないよ」という場合には、参考意見・セカンドオピニオンとして弊社をご利用いただければ幸いです。


KAIZUKAではリスティング広告の運用代行と広告アカウント診断を承っています。

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依頼先を決める前に、まずは現状を相談したいという方は、30分の無料相談もご利用いただけます。

 


FAQ

Q1. リスティング広告は外注とインハウス、どちらがいいですか? 広告が事業に占める重要度と、社内で割ける人材・時間によって変わります。まず外注しながらノウハウを蓄積し、段階的にインハウス化していく企業も多く見られます。

Q2. 手数料が安い代理店を選んではいけないのですか? 手数料の安さ自体が問題ではありませんが、「安さだけ」を訴求している場合は注意が必要です。かける時間を短くしているか、給与の安い人が担当しているケースが多く、結果的に得られる成果が下がる可能性があります。

Q3. 代理店の実績や導入事例はどこまで信じていいですか? 「継続率○○%」や「CV数300%増加」のような数字は、調査方法が不明なことが多く参考になりません。数字そのものより、どのような施策でその結果に至ったのかを確認するほうが有効です。

Q4. どうやって代理店・外注先を探せばいいですか? 会社単体の知名度より「担当者」が成果を左右します。もっとも失敗しにくいのは、Webマーケティングに詳しく信頼できる知人からの紹介です。周りに相談できる相手がいない場合は、セカンドオピニオンとして第三者の診断を受けるのも一つの方法です。